011038 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

藍の水平線

藍の水平線

ネタ帳(ガンダムSEED)

はは、本家の改装が終わらないので・・・。
小話を書き溜めていこうとか・・・、そういうコンテンツです。
*たぶんグロ中心。


 
・・・苦情は不可で(苦笑
 








   ***


 +無題+


ぐっ、と力のこめられた腕に。
気づいてはいたけれど、よける気力もなくて。
その勢いのまま、地面にたたきつけられた。

   

のどがひゅ、と音にならない悲鳴をあげて。
ごぽり。
赤い塊を吐き出した。



のどが焼けるみたいに熱い。
げほげほと、何度か咳き込む。
その湿った音が、とまらない。
咳が止まらなくて、両手で抑えてもあふれ出る赤い色。


ぴょうきなの、君。


さっき俺を殴ったやつが。
いけしゃあしゃあと、何を言う。

白い肌は青白く、赤い色で埋め尽くされたこの両手。


きれいだね。


うっとりと微笑んで。俺に右手を差し出す。
その手の中の黒光りするそれ。
トリガーにかかる、人差し指。




閉じる翡翠の先、紫の瞳が笑ってた。



   ***


  +夢見の森+


    「きれいだね。」


 そういった彼は、伏せ目がちに微笑む。
 
    桜が、はらはらと舞っていた。
 
    「そうだな。」

 紫の彼は。それきり何も、いわなかったけれど。
 翡翠の彼は。舞い散る花弁を手にとってはちぎって。

 ぼろぼろになった花弁を降らせ、笑っていた。

 

    遠くへ消えた過去、それさえも。君は破り捨てるというの。
 


   ***
    

  +あるひの話+ 


 あるところにある。あるひの話。
 
 どこにでもある。あるひの話。
 
 

 
 一度分かれた道が、もう一度ひとつになるように。
 
 そういって笑った、あなた。


 やさしいのですね。けれど喪失を恐れるのですか?
 
 
 

 一度分かれた道は、もう二度と戻らない。
 
 そういって笑った、おまえ。
 
 
 強いくせに、不器用すぎる。
 
 
 
 
 とん。と押された背中に沿って。
 
 
 
 
          「はじめまして。」
 
 
 
 手が、差し出された。
 
 
 
 

  ***
 
 


© Rakuten Group, Inc.